将棋のハンデの付け方は飛車や角を抜く「駒落ち」が一般的ですが、駒を落とさずハンデをつける方法もいくつかあります。
そのハンデの付け方の1つに居玉縛りというものがあり、その名の通り玉を1回も動かさず将棋を指します。
今回は、居玉縛りの面白さやどう指せばいいのかというのを紹介していきたいと思います。
居玉縛りのルール
玉を動かしていけないというのが基本ルールですが、その他にもいろいろな条件をつけることができます。
- 玉を動かしたら負け
- 玉を動かす以外の手がないときは動かしても良い
- 序盤30手までは玉を動かさない
①が1番厳しく、それ以下はだんだんとハンデがゆるくなっていきます。
ぼく自身がよくやっていたのは②で、これなら角落ちから香落ちくらいのハンデになるのじゃないかと思います。(桂落ちくらい?)
居玉縛り対居飛車
対居飛車は居玉縛りでは結構きつめのハンデです。
横歩取りとか居玉で仕掛ける角換わりなどはいいのですが、囲い合いが必要になる矢倉や腰掛銀は大変です。
ぼくは▲3六歩と突かない矢倉棒銀をよくやっていました。
これなら居玉でもギリギリ戦うことができます。
居玉縛り対振り飛車
対振り飛車は対居飛車に比べるとかなり楽に戦えます。
ぼくは糸谷流右玉っぽく指すか、高田流を多様していました。
同じ棋力の相手で初手から30秒将棋、自分が居玉縛りをしていることを知られていないという状況で指せば、相居飛車なら3割、対振り飛車には4割くらいの勝率かなという印象でした。
居玉縛りのメリット
駒落ちの上手を持つと全ての駒を効率良く使うことができるようになるというメリットがありますが、居玉縛りを指すこともそれなりのメリットがあります。
1番は薄い玉に慣れるということですね。
序盤から玉を固める将棋を指していると、なかなか薄い玉に慣れないですが、居玉しかできないのであれば強制的に薄い将棋になります。
また、最近の相居飛車は居玉のまま戦うこともしばしばなので、振り飛車から居飛車に転向する人も居玉の感覚をつかめるというのもありますね。
まとめ
駒を落とさずにハンデをつける方法の中でも本将棋の上達に効果のある居玉縛りの紹介でした。
居玉で良い勝負に持ち込むためにはどうするべきか?と考えると、普段の将棋ではありえないようなことを考えないと勝てないので、新鮮で面白いです。
プロ棋士でもハンデ将棋として居玉縛りをやる人もいるようなので、ハンデをつけるのが好きな人は、1度試してみてはいかがでしょうか?