この記事ではこれからノーマル三間飛車を始めようという方や、将棋初心者のためにノーマル三間飛車についての簡単な紹介と、初手から序盤の10手目辺りまで解説していきます!
まずノーマル三間についてですが、将棋の戦法は飛車を初期配置から動かさない居飛車と左側に動かす振り飛車の2つに分類されます。
その振り飛車の中で、先手番なら7八、後手番なら3二に飛車を移動させるのが三間飛車です。
しかし三間飛車といっても今回紹介するのはノーマルと頭についてる三間飛車です。
ノーマルは日本語で普通という意味ですが、何が普通の三間飛車で、何が普通じゃない三間飛車かということを解説していきます。
角道を閉じたらノーマル三間、開けたままなら早石田
角道を閉じたあとに飛車を振ればノーマル三間になるという風に理解しておけば大丈夫です。
ちなみに早石田とは初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩と進める戦法です。以下△8四歩には▲7八飛とします。
これも三間飛車の一種ですが、ノーマル三間と違うところは角交換上等っていう考え方なところです。
ノーマル三間と比べると乱戦になりやすいですが攻め好きな人にはおすすめです。
他にも初手▲7八飛戦法というのもあります。
これに△8四歩なら▲7六歩と通常の定跡系に戻りますが、△3四歩には▲4八玉として△8四歩▲3八玉△8五歩に▲7六歩と進めます。
この戦法は▲7六歩△3四歩▲6六歩からノーマル三間を目指すと、相手に△3二飛と逆に三間にされたときに自分だけ角道を閉じているのが不満なので、相手の振り飛車を警戒した出だしです。
しかし▲7八飛戦法も早石田と同じように角交換上等という考え方で、上級者向けの戦法です。
ノーマル三間の出だし 先手番編
角道を閉じない三間飛車はノーマルではないということが分かったところで、ここから角道を閉じるノーマルな三間飛車の出だしを見ていきましょう。
初手から▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲7八飛△8五歩▲7七角(下図)
まず振り飛車の基本中の基本となることですが、居飛車に△8五歩と飛車先を伸ばされたときは、反射的に▲7七角と上がって受けるように覚えておきましょう。
これは先手番でも後手番でも、ノーマル四間でも同じことです。
△6二銀▲6八銀△4二玉▲4八玉△3二玉(下図)
飛車を振って7九の銀を6八に上がったら次は玉を囲います。
ノーマル三間の囲いの種類は2つ選択肢があって、1つは▲3八銀~▲3九玉、もしくは▲3八玉~▲2八玉~▲3八銀で完成の美濃囲い。
もう1つが▲3八玉~▲2八玉~▲1八香から穴熊囲いです。
ノーマル三間の場合は穴熊との相性があまりよくないので、アマもプロも含めて9割は美濃囲いを選ぶのですが、人と変わったことが好きという人は穴熊にするのもありです。
ノーマル三間の出だし 後手番編
後手番のノーマル三間は1手遅れている先手番ノーマル三間と同じように考えて大丈夫です。
▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△3二飛(下図)
ここで多くの人は▲2五歩と指してきます。しかし▲2五歩以外に▲6八玉としてきた場合は、△3五歩と突き、そこで▲2五歩なら△3四飛と飛車を浮いて飛車先を受ける指し方があります。
これは振り飛車の理想形と呼ばれる石田流という形に組まれてしまうので、居飛車としては面白くない展開になります。
なので△3二飛には▲2五歩と飛車先を決めてくるのが定跡ですが、もし▲2五歩以外の手を指してきたら△3五歩から石田流に組む筋があるということを覚えておきましょう。
▲2五歩△3三角▲4八銀△3二飛▲6八玉△4二銀
▲7八玉△6二玉(下図)
ここから先手の指し方によって展開が大きく変わってくるのですが、後手としては基本的に美濃囲いに組んでいくことになります。
まとめ
ノーマル三間がノーマルと言われる理由と、先手番後手番でのノーマル三間の出だしについて確認しました。
今回の内容をまとめるとこんな感じです。
- 角道を閉じてから振ればノーマル三間
- 居飛車側の飛車先を伸ばす▲2五歩、もしくは△8五歩には反射的に△3三角、▲7七角と飛車先を受ける
- ノーマル三間は先手でも後手でも飛車を振ってから玉を囲うという展開は変わらない