実戦の持ち時間の使い方は論じられることが多いですが、勉強時間の配分について真剣に考えている人はあまり見ないような気がします。
しかし実際には勉強時間をどう配分していくかは、最短で効率良く初段を目指す上でとても重要なことなのです。
今回は初心者におすすめの勉強時間の配分について紹介します。
将棋の勉強法はどのようなものがあるのか
まずは一般的に行われている将棋の勉強方法を確認してみましょう。
- 棋譜並べ
- 定跡書を読む
- 自分で検討、ソフトで検討
- 強い人に教わる
- 棋譜並べ
- 形勢判断や大局観を学ぶ本を読む
- 次の一手
- 自分で検討、ソフトで検討
- 実戦
- 棋譜並べ
- 終盤に関する本を読む
- 次の一手
- 詰将棋
- 自分で検討
- 実戦
こうしてみると序盤、中盤、終盤の勉強法全てにあてはまる棋譜並べはかなり効果がありそうですが、棋譜並べは初心者にはおすすめしません。
では初心者にはこの中からどの勉強法を選ぶべきかというのを見ていきましょう。
将棋初心者は実戦+反省と詰将棋だけでOK
初心者というか5級くらいまではこれだけでいいと思っています。
早速なぜ実戦+反省と詰将棋が良いのか、その効果をまとめてみます。
- 勝敗が絡むことで真剣に考えることができる
- 真剣だからこそ相手の手を予想することができる
- 相手も真剣だから自分に勝とうと手を尽くしてくる
- 指した手を反省することで自分の実力を見つめ直すことができる
- 実戦で学んだことは覚えやすく忘れにくい
こんな感じですね。ぼく自身も実戦派だから実戦の効果をかなり評価しています。
やはり勝敗が絡むと真剣になれるということが大きいと思います。ネット将棋ですら負けるのは嫌という人は多いと思います。
そして相手も勝とうと手を尽くしてくるというのが実はとってもありがたいことです。
ライバルなどであれば弱点を分析してきた上で負かそうとしてくるので、自分の弱点を教えてくれる最高の先生です。
あとは実戦は1番記憶に残るということですね。
特に初心者のうちは棋譜並べではすぐ忘れてしまうと思いますが、実戦をしたあとにちゃんと反省すれば少しずつ記憶に残ってくるようになります。
では次に詰将棋の効果についてまとめてみます。
- 読むスピードが早くなる
- 詰みを見逃すことが少なくなる
- 詰みパターンなどを暗記できるのでその分他の手を読める
- 終盤力が上がる
詰将棋は主に終盤を鍛える勉強法ですが、将棋は終盤力が1番重要なのでその終盤力を鍛えることができる詰将棋はとても効率が良いです。
具体的な効果については上記の通りですが、詰みパターンを暗記できるという点についてもう少し踏み込んでみてみます。
これは9手詰めですが、上級者なら読むというより答えを知っているという感じです。ぼくでも見た瞬間詰め上がり図が頭の中に浮かびます。
詰将棋を繰り返し解けば答えを暗記している形がたくさん出てくるので読みの省略ができ、その他の局面に読みを入れることができます。
大体は1手30秒以内に指さないといけないアマチュアにとってはどの局面に読みを入れるかというのは勝敗に直結するのでとても大事です。
そして詰将棋は相手の玉を詰ますというルールがあるので頭の中で駒を何回も動かして考えることになるので、読むスピードも早くなります。
読みの省略とスピードを上げることができる詰将棋、これはもうやるしかありませんよね!
1時間あったら40分実戦+反省、20分を詰将棋
実戦+反省と詰将棋の2つをおすすめしましたが、時間配分については実戦+反省を多めにしましょう。
1日1時間将棋に時間を使えるとしたら、40分実戦+反省、残りの20分を詰将棋を解くというのがいいかなと思います。
1時間以上将棋をやれる日は実戦+反省の時間を多めにしてうまく調整していきましょう。
まあ絶対に守らないといけないということでもなく、その日のコンディション次第で実戦の時間を長めにするとか詰将棋を多めにするとか変えていいです。
しかしできるだけ実戦と詰将棋どちらか1つしかやらないということはないようにしましょう。
特に詰将棋は継続して解くことが大事なので、すぐに効果を感じられなくても続けているといつか急に終盤力が上がっていることを実感する日がきます。
まとめ
- 初心者~5級までは実戦+反省と詰将棋だけでOK
- 時間配分は実戦+反省を多めにする
- どちらか一方だけではなくどちらもやる