私は詰将棋選手権で出題されるような難しい詰将棋は苦手でほとんど解いたことがありませんが、将棋世界や将棋新聞の詰将棋、○手詰めハンドブックみたいなのはよく解いてました。
将棋ウォーズや自分の棋力より強い将棋ソフトがなかった時代は勉強法も限られていたので、1日1000問以上詰将棋を解くことを目標にしていたときもありました。
1日1000問目標は3年くらい続けていたので、1000×1095で10万問を超える計算になります。
今自分で思い返しても頭のおかしい数字だと思いますが、今回は10万問以上詰将棋を解いて棋力がどうなったかということや、効果を紹介したいと思います。
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1日1000問の詰将棋スケジュール
私の中に持っていない詰将棋の本はすべて買うというルールがあるので、1冊200問くらいにまとまった詰将棋の本が100冊以上あります。
あとは将棋新聞や将棋世界の7手~15手くらいの問題を切り抜いたやつを毎日ローテーションにして解いていました。
- 朝起きて200問(1冊分)
- 学校に行くまでバスや地下鉄、歩きながら200問
- 昼に200問
- 帰ってきて200問
- 寝る前に200問
こんな感じで1日1000問をこなしてました。
あとはこの中に加えて30手以上の長手数の問題を解いているのでもうちょっと数は増えます。
こうして見ると、詰将棋1000問解くのに何時間かけているんだとなりそうですが、実際1冊200問は5分~10分くらいで解き終わるので、1000問1時間くらいで終わります。
○手詰めハンドブックなんかはもう全ての問題を暗記するレベルまでやりこんだのでページをめくるのがめんどくさいレベルでした。
それではこのスケジュールで10万問解いた具体的な効果を紹介します。
詰みの見逃しが少なくなった
色んな詰みパターンを暗記するので、敵玉の詰みを見逃すことは少なくなりました。
まあそれでも長い詰みより短い必死派なので、詰みそうでも必死かけて勝てそうなときは読むことを放棄して必死かけて勝っていましたが・・・。
終盤も直線的な局面なら読みのスピードが相手より上回っているなと感じることもそれなりに多かったです。
終盤型になった
詰将棋を解くのに1番時間を割いているので、当然のことながら将棋の棋風が終盤型になりました。
序盤の研究も好きだったんですが、才能がないのと記憶力が悪いのとでなかなか序盤から良くなることは多くなく、序盤で苦戦することが多かったのもありますが・・・。
同じ棋力帯の相手なら終盤力で負けることはあまりなかったので、振り飛車穴熊が主力戦法になっていきましたね。
玉の薄い将棋も嫌いではありませんでしたが、終盤力を1番生かせるのは穴熊のような玉の堅い戦型だったので。(ソフト研究がなかった当時は)
詰将棋を解くのが早くなった
これはまあ当たり前ですが、詰将棋を解くスピードが上がりました。
よく○分で解けたらプロ級!とかいうフレーズの問題も、10秒くらいで解けたりして、こんな問題もすぐに解けないプロがいるのか・・・?と思ったこともありました。
あとは詰将棋早解き大会みたいなのを仲間内でやっても大体負けたことはありません。
中段玉とか入玉系のような芸術性の高いやつは全然解けませんでしたが・・・w
それでも1日1000問解くのをおすすめしない理由
詰将棋1日1000問解くという勉強法は明らかに効果はありましたが、現代においてはもっと効率の良い勉強法があると思っています。
今は将棋ソフトで研究するのが当たり前の時代になり、序盤の研究に時間を割かないと、あっという間に作戦負けしてしまいます。
いくら終盤力が高くても、逆転できないレベルまで形勢不利になるとどうしようもないですからね。
そして形勢有利なときの指し方の技術が全体的に上がってきているので、昭和時代のような「戦略的に形勢を悪くする」的な指し方では全然勝つことができません。
そういうわけで詰将棋はある程度解いたほうがいいとは思いますが、普通の人にとっては1日200問+将棋ソフトで研究くらいのほうがバランスがいいと思います。
詰将棋を解くのをやめると・・・
1日1000問を毎日のように解いていた時代もあったのに、1度解くのをやめてから8年くらい詰将棋を一切問いていません。
それぐらい詰将棋をやっていないと、解くスピードもだいぶ落ちてしまいます。
5分で解けていた詰将棋本も倍の10分くらい時間がかかるようになりますし、やはりブランクが与える影響はでかいです。
強くなるのは難しいのに弱くなるのは一瞬で嫌になりますねえ・・・
大会で結果を出したい人や、将棋倶楽部24や将棋ウォーズで目標の段位に上がりたい人は、忙しいときにもたまには将棋に触れる時間を作ったほうがブランクによる棋力低下を防げると思います。
まとめ
私が詰将棋を10万問解いて得られた効果は、
- 詰みの見逃しが少なくなった
- 終盤型になった
- 詰将棋を解くのが早くなった
この3つでした。
詰将棋を解くことは将棋が強くなる上で必須ですが、たくさん解いてもだんだん効果が薄くなっていきますし、10万問解くより効率の良い勉強法もあります。
でも10万問も詰将棋を解いている人はそんなに多くないと思うので、これはこれでいい経験です。